それぞれの魂によって、価値観が違う。
価値観とは、どんなことに価値を重く感じるかという基準である。魂の価値観は、己の魂を成長させるための方向性そのものを指すので、魂の価値観に則って生きたほうがよい。
無意識に魂の声を聞けている人は、価値観のことを多くこなしていることが多い。まったく魂の声を聞けてないという人もいるかもしれないが、今のところそのような人物に出会ったことがない。
たくさんの物事の中で、特定のものに関心を持つということは、やはりなにか意味があるのだ。
ただし、自分は魂の価値観に沿って生きていなかったと“感じる”人はいる。それは解釈を狭い意味に限定してしまっているからだ。
Rusicにいる仲間のひとりは、魂の価値観が「自己表現」だった。だがそれがあまりしっくりこなかったようだ。自己表現という言葉からくる、華やかさや明るさを自分は持ち合わせていないから、ということらしい。
考えてほしいのは、自己表現にはいろんな種類があるということ。自己表現は心根が明るい人だけのものではない。また、表現は芸術やプレゼン能力に限ることはない。日常生活、コミュニケーション、何気ない仕事の一つ一つに自分の考えを込めていけば、自己表現に繋がるように生きることはできる。
解釈を広げれば人生のあらゆる場面で応用できるのだ。
その仲間には、いろんな感情を溜め込んでしまう気質があるのだが、魂の価値観「自己表現」と矛盾しない。自分の中にあるものを表現する(吐き出す)には、一度取り込まなくてはならないからだ。
しかしせっかく溜め込んだのに消化不良でうまく表現できないでいると、人生に不具合が生じてしまう。例えがしょうもないのだが、それは便秘のようなものだ。
彼の場合、溜め込んだらよくないというアドバイスは有効ではない。溜め込んだものを世の中のためになるように変換して表現するしかない。それをしていけば、魂の声に従っていることになるので道が切り開かれ、生きやすくなっていくだろう。
このように、魂の価値観を知ることで、自分の生き方が自然と定まっていく。自分がコンプレックスだと思っていたことが、実はとてつもない強みだったと知ると、自信をもって生きていくことができるのではないだろうか。